多系統萎縮症

進行性の小脳症状をしばしば呈することから、脊髄小脳変性症の1型と分類され日本の脊髄小脳変性症の中で最も多い。

①小脳症候

歩行失調(歩行障害)と声帯麻痺、構音障害、四肢の運動失調又は小脳性眼球運動障害

呂律が回らない、字が書きにくい

②パーキンソニズム

筋強剛を伴う動作緩慢、姿勢反射障害(姿勢保持障害)が主で(安静時)振戦などの不随意運動はまれである。特に、パーキンソニズムは本態性パーキンソン病と比較してレボドパへの反応に乏しく、進行が早いのが特徴である。

パーキンソニズムで発病して3年以内に姿勢保持障害、5年以内に嚥下障害をきたす場合は多系統萎縮症の可能性が高い。

③自律神経障害

排尿障害、頻尿、尿失禁、頑固な便秘、勃起障害、起立性低血圧、発汗低下、睡眠時障害

④錐体路徴候

腱反射亢進とバビンスキー徴候・チャドック反射陽性、他人の手徴候/把握反射/反射性ミオクローヌス

⑤認知機能・ 精神症状

幻覚(非薬剤性)、失語、失認、失行(肢節運動失行以外)、認知症・認知機能低下

 

STリハビリ

  • 構音障害

  • 嚥下障害

どちらも進行性であることを考えると、現在の機能を長く維持して症状を和らげることを目標とする。

できないからと身体を動かさなくなることによる廃用症候を予防し、進行性であるからこそ症状の進行を少しでも遅らせるためにリハビリが必要であることを理解してもらえるよう努める。

リハビリ内容

発話明瞭度改善のために、口周りの筋力維持と呼吸と発声の協調運動練習+嚥下機能維持のために、首回りの筋力維持と飲み込みの練習

  1. 準備体操

首、肩周りのストレッチ

頸部挙上運動

大きくゆったりとした深呼吸

手指の運動

2. 口腔体操+顔面リラクゼーション

開口、閉口

舌👅をよく動かす

ディアドコ

3. 構音練習

呼気、吸気のコントロールを意識した発声

抑揚をつけた音読又は童謡を歌う

4. 反復唾液嚥下練習

5. 嚥下状態では食形態の選定